「どうして片付けられないの?」ゴミ屋敷が生まれる心の背景と、家族がそばでできること

事故物件専門 買取売却なら大阪のやすらか不動産ブログ担当、山本です。
今回は『「どうして片付けられないの?」ゴミ屋敷が生まれる心の背景と、家族がそばでできること』の話です。

「片付けてほしいだけなのに」—その裏にある本当の理由

気づけば家の中が物であふれ、歩くスペースもわずか。
親や配偶者の住まいがそんな状態になってしまうと、家族としては心配と戸惑いが入り混じった複雑な気持ちになりますよね。

「なんで片付けられないの?」
「やる気の問題なんじゃ…?」

そう思ってしまうのは自然なことです。
ですが、実際には怠けているわけではなく、心の疲れや生きづらさが、片付けという行為そのものを難しくしてしまっているケースが多くあります。

ため込み症(貯蔵症)やセルフネグレクト、長い孤独や喪失体験——。
ゴミ屋敷化の背景には、本人の力だけではどうにもできなくなったサインが隠れていることも少なくありません。
この記事では、ゴミ屋敷化につながる心理的な背景と、家族ができる関わり方について、なるべく丁寧にお伝えします。

今回は、『「どうして片付けられないの?」ゴミ屋敷が生まれる心の背景と、家族がそばでできること』についてご紹介いたします。

「片付けたいのにできない」その見えづらい心理

ゴミ屋敷と聞くと「物を捨てられない性格なのかな?」と思われがちですが、もう少し深いところに原因がある場合がほとんどです。

●ため込み症(貯蔵症)—捨てることへの強い不安
ため込み症とは、本来は手放しても困らない物でも、不安で捨てられない状態のこと。
「あとで必要になるかも」
「捨てて後悔したらどうしよう」

そんな思いが頭から離れず、判断ができなくなっていきます。
孤独を感じていたり、ストレスを抱えていたりすると、物に安心感を求めるようになり、さらに溜め込みが進んでしまうこともあります。

●セルフネグレクト(自己放任)—心の力が落ちた状態
セルフネグレクトは、掃除・片付け・自分の世話そのものに向かう気力が減ってしまう状態です。

「片付けたくない」のではなく、片付けに向かう気力そのものが湧いてこないといったほうが正しいでしょう。
背景には、うつ状態、体調の低下、長い孤独、身近な人との別れなどが隠れていることもあります。

●喪失や大きなストレス—物が心の支えになることも
仕事、人間関係、家族…何かを失ったり、大きな変化があったとき、人は心のバランスを崩しやすくなります。
その穴を埋めるように物を買い、捨てられなくなり、気づけば生活が追いつかなくなる。
そんなケースも珍しくありません。

家族がしてしまいがちな「NG対応」

大切な人の暮らしが乱れてくると、家族も不安になります。
しかし、焦りから選んでしまう行動が、逆に状況を悪化させることもあります。

●「片付けて!」「なんでできないの?」と責める
責められると、本人はより自分を追い詰めてしまい、
罪悪感や恥ずかしさから片付けが一層難しくなります。

●勝手に物を処分する
善意であっても、これは避けたほうが良い行動です。
大切だと思っている物を失うことで、
「誰にも信頼できない」という気持ちが生まれ、溜め込みが悪化しやすくなります。

●普通こうでしょ、という基準を押しつける
当たり前の家事が“当たり前”ではなくなっている人にとって、周囲の基準は重荷になります。
そのギャップを理解することが大切です。

家族だからこそできる寄り添いとサポート

無理に片付けさせるのではなく、一緒に歩幅を合わせることが、改善の第一歩になります。

●「一緒に少しずつやってみようか」と声をかける
いきなり全部を片付ける必要はありません。
まずは小さな場所から、「今日は5分だけ」「ここだけ整理しようか」と、本人のペースに合わせて進めるのが理想的です。

●まずは安全を優先する
足元に物が散乱している状態は、転倒や火災、体調悪化を招く危険があります。
本人が片付けに抵抗を示す場合でも、通路の確保など、最低限の安全だけは家族がサポートしてあげましょう。

●専門家の力を借りる
心理面が関わっている場合、家族だけで対応しようとすると心が疲れてしまいます。
片付け業者や行政の支援センター、地域包括など、第三者に入ってもらうことで解決がスムーズになることも多いです。

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以上、『「どうして片付けられないの?」ゴミ屋敷が生まれる心の背景と、家族がそばでできること』の話でした。
ゴミ屋敷は、努力や気合いで解決できる問題ではありません。
その裏には、心の疲れや孤独、喪失感など、当事者の“見えない苦しさ”が隠れていることがあります。

家族として大切なのは、以下の4つです。
・責めないこと
・焦らせないこと
・一緒に寄り添うこと
・必要なときは専門家に頼ること

家の状態は、心の状態を映す鏡でもあります。
ゆっくりでも前に進めるよう、寄り添いながらサポートしていくことで、必ず改善へと向かっていけます。

初めての事故物件見学でも、どうぞお気軽にご相談くださいね。
事故物件専門 買取売却なら大阪のやすらか不動産ブログ担当、山本でした。

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