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2022.06.27
- 不動産物件
国土交通省が発表した事故物件の定義となるガイドラインとは?
物件を探す、購入する、管理しているなど何かしら経験した時に、「事故物件」かどうかを気にしたことはありませんでしたか?事故物件という言葉を聞いて思いつくのは、どのような物件でしょうか?
部屋の中で自殺者が出たり、殺人事件が起こってしまった物件というイメージをお持ちの方も多いと思います。
実は、最近まで事故物件について明確な定義や基準がありませんでした。そのため、不動産用語として利用されており、不動産業者によって事故物件の判断基準も異なっている現状でした。
では、この「事故物件」という定義は今はどうなっているのか、告知ってしっかりされているのかなど
「国土交通省が発表した事故物件の定義となるガイドラインとは? 」今回ご紹介します。
事故物件の定義
国土交通省が2021年10月8日に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を発表しました。
国土交通省が発表したガイドラインは、主に宅地建物取引業者が果たさなければならない義務について書かれています。その中から告知について詳細をご紹介します。
※以下、一部「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」より引用しています。
人の死の告知の必要・不要な事案
人の死の告知が必要な事案
・自殺や殺人
・自然死や日常生活の中での不慮の事故が発生した場合であっても、過去に人が死亡し長期間にわたって人知れず放置されたこと等に伴い、室内外に臭気、害虫等が発生するなどし、特殊清掃や大規模リフォーム等が行われた場合。
・賃貸借取引の場合は、特殊清掃等が行われてから概ね3年が経過すれば、告知する必要はないとされます。(売買取引に関しては、現時点で期間の定めはありません。)
・事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案
・賃貸借取引の対象不動産や集合住宅の共用部分(べランダ等の専用使用が可能な部分の他、共用の玄関 ・エレベーター・廊下・階段のうち、買主・借主が日常生活において通常使用すると考えられる部分の該当が予想されます)における事案
告知不要な事案
・自然死(老衰・持病による病死等)
・自宅の階段からの転落、入浴中の溺死、転倒事故、食事中の誤嚥など、日常生活の中で生じた不慮の事故
・対象不動産の隣接住戸又は買主・借主が日常生活において通常使用しない集合住宅の共用部分における事案。ただし、取引対象不動産と同様に事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案はこの限りではありません。
告知すべき期間
・賃貸・売買:期間を問わず、買主・借主から事案の有無について問われた場合や、社会的影響の大きさから買主・借主において把握しておくべき特段の事情があると認識した場合等は、告げる必要があります。
・賃貸:事案の発生から概ね3年は、借主に対して告知する必要があります。ただし、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案はこれに該当しません。
・売買:経過した期間に関わらず、売主業者及び媒介業者は、売主・貸主に対し、買主に対して告知しなければなりません。
ガイドライン策定により曖昧だった事故物件のラインが明確に
ガイドラインが策定されてから、曖昧だった事故物件の対象や告知が、より明確になりました。定義をしっかりと知ることで、より安心して物件を探したり、購入できるようになります。
物件の管理者の方は、告知義務を知っておくことで、対処しやすくなりますので、この機会にぜひ理解に努めてみてください。
利用者、管理者、検討中の方は、事故物件で悩まれているなら、やすらか不動産に気軽にご相談してみてください。やすらか不動産では、事故物件を数多く取り扱ってきた実績があります。