近年空き家問題が深刻化しています。空き家をそのまま放置しておくと、様々なリスクを抱えることになります。ここでは空き家を放置するデメリットをお伝えしたいと思います。

家の老朽化や火災などの危険性

どんな家でも時間が経つにつれ劣化していくものですが、空き家になると思いもよらぬスピードで物件の老朽化が進むと言われています。一般的な空き家の場合は閉め切った状態で長期間続くことが多くなります。そのため家の換気や、採光がされない状態が続くと湿気が内部に溜まるため、人が住んでいる家と比べて老朽化が進みやすいと言われています。そうすると場合によっては、倒壊・崩壊してしまったり、地震や台風により屋根・外壁が落下して周りの家に被害が及ぶ可能性もあります。
また自然発火による火災の可能性も考えられ、空き家に火災が起こった場合、法的な責任は問われませんが、近隣に対するお詫をしなければならない上、社会的なダメージも受けることになります。

治安と衛生の悪化

空き家は犯罪を誘発させることが多いと言われています。その理由は、雑草の繁茂、落ち葉の飛散などが原因で空き家であることが分かるからです。また空き家は放火のターゲットとなりやすく、自然発火以外の火災のリスクを上げてしまいます。さらに、不法投棄されたごみに蚊やハエが発生し衛生が悪化すると、悪臭を発生させるなどの近隣住民への被害が及びます。捨てられたものによっては土壌汚染も引き起こすものもあり、処理するのも多額の費用がかかり買い手を見つけるのも困難になります。

維持費と固定資産税などの経済的負担

空き家であっても定期的に物件を補修する必要があるため、その管理にかかる費用や火災保険の保険料などを払い続けなくてはいけません。さらに不動産の所有者は固定資産税を支払う義務があるので、空き家を保有するということは追加で固定資産税を払い続けることにつながります。また空き家を放置して衛生的に有害な状態になると行政から特定空き家に指定されることがあります。特定空き家に指定された後に勧告を受けると土地に対する固定資産税の特例から外されてしまい最大６倍の土地の固定資産税を支払わなくてはいけなくなります。

空き家問題を深刻化させない為にも、以上のようなリスクを招かない為にも、所有者は空き家を見放さない、放置しないこと念頭に、事故物件だけでなく空き家問題にもしっかり向き合っていきましょう。