孤独死とは、主に一人暮らしの者が誰にも看取られることなく、当人の住居内などで生活中の突発的な疾病などによって死亡することを指す。特に重篤化しても助けを呼べずに死亡している状況を表す。関連する言葉として、公的に用いられる孤立死や、単に独居者が住居内で亡くなっている状況を指す独居死などがある。

孤独死は日本社会の高齢化や地域コミュニティの崩壊、経済的困窮などが重なり、増加しているとみられる社会問題である。警察庁の2010年（平成22）調査では、孤独死の増加が主因とみられている。孤独死はかならずしもひとり暮らしの人だけに起こるものではなく、同居人や家族から見放されたり虐待されたりした場合や、大規模災害後に仮設住宅で孤立した場合もある。

孤独死は悲惨で寂しいだけでなく、遺体発見までに時間がかかったり遺品整理や葬儀が困難だったりする場合も多い。そのため、行政や民間団体は高齢者や一人暮らし者への訪問サービスや在宅確認システムの導入などを進めており、地域住民や家族とのコミュニケーションを促進する取り組みも行われている。