孤独死の相続手続きが難しい?

通常の相続手続きよりも孤独死の相続手続きが難しい点について5点紹介いたします。

1:突然の相続手続きで準備ができていない

事前準備が全くできないことにあります。
身近な方が亡くなる場合には、ある程度の心構えはできているものだと思います。
預金通帳や権利証の場所なども把握できているでしょうし、やるべきことは予め分かってたりしますが、孤独死の場合には、突然発生することが前提となりますから、何も準備ができていないところからスタートしなければいけないからです。

2:財産・債務の状況がわからないことが多い

孤独死の相続では、ほとんどの場合で遺産の状況が全く分からない。

どの銀行にいくらくらいの預貯金があるのか、株や投資信託の詳細など、疎遠にしていれば全く知らない場合がほとんどです。
場合によっては、借金の方がプラス財産を上回ることがありますので、相続放棄を頭に入れながら動かなければいけないことが孤独死の相続が難しい要因の一つです。

3:相続放棄の時間的猶予が3ヶ月

孤独死の連絡を突然受けた相続人が相続放棄をするためには、孤独死の連絡を受けた日から3ヶ月以内です。
3ヶ月と聞けば結構時間があるように思えてしまいます。しかし、実際に戸籍謄本を集めて財産・債務調査をしていたら、すぐに3ヶ月以上経ってしまいます。

4:事故物件となるため不動産処分が難しい

亡くなった方が不動産を所有していた場合に限りますが、自宅内で亡くなった事故物件は買い手を見つけるのが難しく、売却処分には頭を悩ませてしまうと思います。
孤独死が事故物件に該当するかどうか判断基準が難しいところもありますが、少なくとも売却する場合には買主へ告知すべき事項となるのは間違いないので、何も起きていない不動産よりも買い手が見つけにくいことは確実です。
もし仮に買主が見つけることができたとしても、孤独死の事実が売却代金のマイナス要因になることは避けられないです。

5:孤独死の相続手続きを受けられる専門家が少ない

孤独死の相続手続きはとても難しい特殊な分野です。
さらに、どうしても壮絶な現場に行かなければいけないことが出てくるので、多くの専門家は正直なところ、孤独死は受けたくない事案だといえます。
専門家があまりいないのが、孤独死の相続手続きが難しい最大の理由かもしれません。

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