不動産用語で「瑕疵」と言う言葉があります。
瑕疵は不動産の価値を大幅に落としたり、買い手が減ってしまう要因となります。瑕疵物件と似た言葉で「事故物件」という言葉がありますが、事故物件とは主に「心理的瑕疵」や「精神的瑕疵」のある物件を指します。

今回は心理的瑕疵・精神的瑕疵を中心とした、不動産においての様々な要因についてご紹介します。

心理的瑕疵と精神的瑕疵の違い

瑕疵の中で最も有名なのが「心理的瑕疵」と「精神的瑕疵」です。

心理的瑕疵とは、買主が購入や賃貸契約の判断をする際に重要な要因であり、簡単に言うと購入や賃貸を行う場合に不安・不快・嫌悪を感じるような不動産の欠陥のことです。
例えば、過去に物件内で自殺者や殺人事件が起きた場合に心理的瑕疵(精神的瑕疵)があると判断されます。世間でよく知られているいわゆる「事故物件」という言葉はこの心理的瑕疵のある物件を指します。

心理的瑕疵(精神的瑕疵)とその他「瑕疵」について

心理的瑕疵(精神的瑕疵)の他に様々な瑕疵が存在します。

・物理的瑕疵
物理的に欠陥・不都合があることを指します。
例えば、建物の耐震強度不足・雨漏り・シロアリの繁殖、土地の地中障害物・土壌汚染といったように、不動産そのものの物件的な問題のことです。

瑕疵の中では比較的に何が問題なのか明確でわかりやすいでしょう。

・環境的瑕疵
物件そのものではなく、周辺の建物や環境に不都合があることを指します。
例えば、産廃処理場・ごみ焼却施設・原子力施設といった異臭や有害物質の影響を受ける可能性のあるいわゆる「嫌悪施設」。風俗店・暴力団事務所といった風紀的に問題が起こりやすい施設などです。

・法律的瑕疵
法的瑕疵とは物件そのものが法律による基準を満たしておらず、文字通り法律的に問題があることを指します。
例えば、建物内に火災報知器やスプリンクラー、防火扉・避難はしごといった設備がなく、消防法における防火設備の設置義務を満たしていない物件が法律的に瑕疵に該当します。

今回のテーマは「心理的瑕疵(精神的瑕疵)と他の瑕疵との違いは？」でした、お読みいただきありがとうございました。